箕面市|屋根上の板金が外れてしまう原因は?板金釘抜けの落とし穴。
こんにちは!屋根の事なら街の屋根屋さん大阪吹田店の道明です。
今回は箕面市の住宅です。お客様から「強風にあおられ棟の板金が取れたから、すぐに見に来てほしい」とすがるような声でのお問い合わせでした。
急いでお客様の所に駆け付け、ヒアリングをしてみると、まだ雨漏りはしていないようで、少し安心しました。
築40年で、寄棟の屋根で、屋根材はスレートを使用しているとのことでした。
今まで屋根の補修などはした事はないらしく、良く頑張ってくれている屋根でした。
【現地調査開始】
お問い合わせ通り、板金が外れているのが分かります。
外れている板金は三角屋根の頂上を守る棟板金と呼ばれる板金です。
築40年という事もあり、屋根材カラーベストの下地も緩んでおり、上を歩くと柔らかくなっていました。
カラーベストを割らないよう慎重に調査を進めていきます。
【原因調査】
この棟板金はトタン製で、0.27mmの物を使用しています。現在使用されている板金に比べると薄く柔らかい物になっています。固着具は鉄製の釘、下地は「貫板」と呼ばれる木材を使用しています。
トタンは錆び弱く、鉄製の釘もサビに弱く抜けやすい上、木材は水分を含むと腐りやすいため、棟板金は屋根の中でも極めて不具合の多い部位です。
数多くのお客様の屋根に上がらせて頂いているのですが、
去年の10月の台風で多くの棟板金が捲れ上がっている現場に遭遇しました。
【釘抜けの原因】
多くの屋根を調査させて頂く中で、棟板金自体はまだ綺麗なのですが、
『釘が抜けかけている』もしくは『釘が抜けている』状態をよく見かけました。
もちろん、その時点で金槌で釘を打ちつけるのですが、一度抜けてしまった穴に打ち付けるので、当然効きは悪くなります。
何故棟板金の釘抜けは頻繁に起きるのか?実は棟板金を施工する工程をみればよく分かります。
【釘抜けの原因】
まず、1枚目の写真を見て下さい。棟板金を施工するには、下地となる『貫板』の木をビスで打ち付けます。
『貫板』は幅は9cmで厚みは1.5cmです。
次の写真を見て下さい。棟板金を施工する際は、その『貫板』に『棟板金』を被せ、『横から下地の木にビスで打ち付けます』
つまり、厚さ15ミリの下地を狙って、棟板金で見えない状態で横からビスで打ち込んでいます。
少しでもビスを打ち込む角度や、高さを間違えば、下地に効かなくなり、ビスが抜けやすくなります。
また、建物の構造設計も影響します。
地震動には「縦ゆれ」と「横ゆれ」がありますが、横ゆれのパワーは縦揺れの2倍あります。
またこの多くの建物は直方体に造られており、横から風を受け横に振動しています。
多くの棟板金はビスを横から留めており、釘が抜けやすくなっています。
釘が抜けてしまうと当然強い突風が吹けば棟板金はめくれ上がってしまうのです。
確実に棟板金を飛ばなくするには、棟板金を上からもビス止めし、その上からコーキング処理を行ないます
こうする事で、ビスが抜けるリスクは減ります。
『上からの留めは横留めの3倍持つ!』と親方は言います。
棟板金は捲れていますが、まだ雨漏りはしていないという事で、すぐ棟板金を改修工事をすれば雨漏りせずに直ります。
もし、雨漏りが発生すれば、下地や屋内の劣化やイエシロアリ発生に繋がります。
雨漏りは百害あって一利なしです。
お客様から工事のご依頼があり、一刻も早く棟板金の工事を行う事になりました。
本日のブログは以上です。
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