瓦屋根の漆喰詰直し工事を吹田市より報告いたします。
施主様より「屋根から瓦の破片が落ちてきて土らしきものも一緒に落ちてきます。」と問合せがあり、これから雨の季節なので急いで工事は可能かどうかも考慮して欲しいとの事でした。
調査開始すると築45年の釉薬瓦で桟瓦・袖瓦・軒瓦は全く問題なく割れ・欠け・ズレも生じていませんでした。
落ちてきた破片を診たところ漆喰であることが判りました。
漆喰とは消石灰(水酸化カルシウム)に糊やスサを加えて水で練ったものです。消石灰とは石灰石を焼いて加水したものです。糊やスサは繊維質のものが多く使用され”つなぎ”の役割をしています。
以前にも報告致しましたが漆喰は、10年~15年位(屋根方角や気象条件により変わります。)で剥がれ落ち始め、放っておくと雨漏りにつながります。それは漆喰が痛んでしまうと桟瓦と熨斗瓦を支える面土止めの接着剤機能を果たさなくなるためです。すると瓦にズレが生じ隙間があくからです。また棟部分が曲がりくねったり、熨斗瓦にズレか生じて、崩れやすくなります。こうなると熨斗瓦を積み替えすることになってしまい、修繕工事が大がかりになります。定期的にこの瓦漆喰を詰め直すことで、大掛かりな葺き替えや積み替え工事とならにようにします。
白漆喰が黒ずんだものは劣化してきているので簡単に剥がれます。ハンマーで少し叩けばよいのです。
漆喰はもともと多少の調湿性があり、水分を吸収したり放出したりしています。施工後長い時間を掛けて徐々に硬くなっていきます。これが黒くなる状態です。
既存の劣化漆喰を剥がしたあとは、少量の葺き土を取り除いて行きます。施主様宅のような急な勾配ですと、施工者の体勢が取りづらく腰痛に気をつけて作業を続けます。非常に根気のいる作業です。
このように一つ一つ丁寧に葺き土を調整しながら取り除きます。
桟瓦を汚さないよう細心の注意を払うと同時に、施工者自身も気をつけて作業していきます。
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