たてものエッセイ|住まいにおける色彩の効果
本日は色の持つイメージ、色彩が視覚に与える影響や心理効果などを少し書いてみたいと思います。
住まいを建てたりリフォームしたりする際、構造的なこと、まわりとの調和、機能面、コスト面といろいろ考えることがありますよね。
その中に「色彩」の割合はどのくらいあるでしょうか?色の与えるイメージは結構大きいものだと思います。
しかも建築物となると屋根や壁面など塗装の面積も大きく、建物の総体的なデザインの重要なファクターとなるでしょう。
さっそく今回も一緒に勉強していきましょう!
色彩のイメージと聞いて、まず思いつくのはこの「暖色」「寒色」だと思います。
「暖色系の壁紙で温かみのある部屋を演出」とか「オフィスは寒色系でスッキリと」とかですね。
建物全体のイメージも左右しますが、室内にも当然作用します。
■暖色系が与えるイメージ
温かみ、安心感、パワー、活発、興奮、時間の長さ など。
ダイニングでは食べ物が美味しそうに見えたり、寒い冬のリビングでは暖かさを演出したり。
■寒色系が与えるイメージ
寒さ、清潔感、清涼感、落ち着き、沈静、時間の早さなど。
水回りの清潔感や、勉強部屋や職場などには落ち着いた空間を。
視覚から受ける情報量は大変大きいです。視覚とは「色彩」。色彩とともに素材感なども家づくりで重要な要素です。
大きな面積を占める屋根や壁面などの外装は建物のイメージを大きく決めます。
実際にはパースなどを参考に、お客様の「こういったイメージで家を建てたい」というご希望にあったカラーリングを提案するのも、我々施工業者の大切な業務です。
暖色は飛び出して見え、寒色は引っ込んで見えます。
色の波長の長さにより、そういう視覚効果があるのですね。
ここは広く見せたいなというとき、部屋の中で奥行きを演出したいときなどに、その効果を使うことができます。
また上手に使わないと遠近感が狂って階段で転んだり、段差でつまづいたりしてしまいます。
色の効果はこんなところにも作用するのですね。
彩度とは色の鮮やかさの尺度です。
心理的な作用としては「派手な印象だなあ」「地味なイメージを受ける」など・・・
言い換えると、派手→華やかでカジュアル、地味→落ち着きがあり上品、といったところでしょうか。
例えば建物の外壁塗装などには刺激の抑えられた、彩度の低い色味をチョイスすると、落ち着いた印象を演出できます。
「オレンジ色が好きなので外壁に使いたいけどもちょっと派手すぎるかな?」
などの心配も、例えば同じオレンジでも彩度の低いものを選べば上品で落ち着いたイメージが可能です。
彩度の高いものは建物のアクセントとして一部使用するなどすると、メリハリが生まれセンスのよい外観が演出できます。
室内でパースを見たり色見本帳からこの色がいいと選んだものが、実際に屋外で大きな面積に使用すると思っていたイメージと違ったことになったりします。
屋根や外壁でそんなことになるとデザインや印象が大きく狂い、大変なことになりますね。
シミュレーションを繰り返し信用できるプロの意見を参考に、ぜひ納得のいくコーディネートをしてください。
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