漆喰の種類
瓦屋根にはもちろんですが、外壁にも漆喰は使用されます。
漆喰というと和風なイメージや日本伝統のイメージが強いかもしれませんが、
漆喰は大きく分けると
「和漆喰」と
「西洋漆喰」の2種類に分けられます。
また、和漆喰の中でも大きく5種類の漆喰に分けられます。
和漆喰とは、日本の原料を元に日本で作られた漆喰のことで、
貝灰石灰、すさ、海藻のり、骨材などの原料でできています。
古墳内の壁面の保護やお城の外壁、内壁の被覆、 防水を目的に古くから使用され、
泥壁の土の剥がれを防ぐ為に土壁面を漆喰で固めて保護するようになったのが漆喰の始まりと云われています。
和漆喰そのものにはあまり強度はなく、内外壁の化粧材として使われることがほとんどのようです。
漆喰関連製品 | 近年上市されている、漆喰の機能を有するとされる塗料や海外製の消石灰が配合された塗り壁材など。現状は既調合漆喰との区別をする規定がない。 |
琉球漆喰
(ムチ。沖縄方言で「餅」の意) | 藁と生石灰を混合したものに水を加え、生石灰に消化加熱反応を起させることで藁を馴染ませ、さらにそれを擂り潰し熟成させたもの。土佐漆喰に比べ藁の混入量が多いため、紫外線で退色するまでは濃黄~薄茶色の姿に仕上がる。練り状の製品しか存在しない。沖縄の屋根瓦工事を中心に用いられる。 |
既調合漆喰 | いわゆる「漆喰メーカー」が製造した漆喰製品。一般に塩焼き消石灰と麻すさ、粉末海藻のり、炭酸カルシウムなどの微骨材が配合された粉末製品。水を加え練ることで漆喰として使用される。近年では海藻のりに加え、合成樹脂を使用した製品や、化学繊維を使用した製品、顔料を混ぜて色をつけた製品もある。また、練り置き済み製品も存在する。 |
土佐漆喰 | 3ヶ月以上発酵させた藁と塩焼き消石灰と水を混合し、熟成させたもの。そのため藁の成分が発色し、施工直後から紫外線で退色するまでは薄黄~薄茶色の姿に仕上がる。練り状の製品しか存在しない。 |
本漆喰 | 旧来漆喰とされてきたもの。現地にて昔ながらに海藻(フノリ)を炊いてのりを作り、麻すさ(麻の繊維)と塩焼き消石灰を混合して作られる。 |
西洋漆喰とは、ヨーロッパで生まれた漆喰で、
「スペイン漆喰」「イタリア漆喰」「フランス漆喰」などがあります。
西洋漆喰の歴史も古く、古代エジプト時代から使用していたとされています。
ヨーロッパは石の文化とも言われ、建物の耐久性や持続性は100年住み続けることができるっというのが一般常識で、
西洋漆喰のパビスタンプ/レビスタンプも100年以上の耐久性があります。
生石灰を焼いて消石灰を作り、この消石灰に骨材、疑集剤、 保湿剤、防水剤、 無機の換気剤、塑像剤、色素、
セルロースファイバー等の材料を使って、多孔質の壁層を形成します。
和漆喰は内壁の被覆や防水を目的としているのに対し、
西洋漆喰の場合は多孔質の壁層を形成するのが目的です。
日本の場合は木造建築で、柱や梁が骨組みとなり家の構造を担っていますが、
西洋建築は壁全体が構造材となるのです。
そのため、西洋建築では壁を分厚くする必要があり、
和漆喰は2~3mm厚さで綺麗に仕上げることができ、
西洋漆喰は外装の場合は50mm位まで塗り厚みを出すことが可能です。
内装の場合でも2.5~5mm程度塗ります。
西洋漆喰は蓄熱効果、保温効果、調湿効果が、 日本の、どの漆喰よりも非常に高く、
大気中のCO2を吸収して硬化し、経年変化と共に徐々に石のように固くなります。
7時~21時まで受付中!
0120-1123-41