屋根瓦のメリット・デメリット

前回は瓦の種類を駆け足で勉強しました。本日は瓦屋根のメリット、そしてデメリットとその対処等について見ていきたいと思います。
まだまだ屋根素人である私には勉強することが沢山。この暑さに負けずにさっそくいってみましょう!
瓦の利点とは?

2.断熱性・遮音性が良く快適
3.デザイン性
瓦の利点は他にもありますが、大きくこの3つがあるようです。
細かく見ていきましょう。
遺跡などから出土される土器や陶磁器が現存してることを考えると、いかに丈夫で長持ちか。経年劣化に強いんですね。
しかも色あせなんかもほとんどないのでメンテナンスいらず。家の土台より屋根瓦の方が長持ちだったりします。
エアコンなんかなかった時代には、いかに夏を快適に過ごすか、日射から生活をまもるか。冬は冷気を遮断し、暖かく過ごせるか。そこって結構重要ですよね。
瓦は、屋根の下地と瓦の間に空気層があります。
この空気層が窓に使われるペアガラスと同じような効果を生み、外の熱を直接伝えにくい構造にしています。この層のおかげで湿気もこもらないので、冬の結露も起きにくいのです。
夏に涼しく、冬温かい。 日本の風土に合っていて、かつ家が傷みにくいんですね。
そして遮音性。意外と気になるのが雨音。トタン屋根にバラバラと打ち付ける雨の音などは、きっと生活の中では気になる音なんでしょう。瓦だと素材が粘土なので、音を吸収してくれるんです。
瓦のほかの屋根材として、スレート屋根や金属屋根などがありますが(またこちらは後々勉強します)それらと比べて瓦はデザイン性が豊富で優れているのでしょうか?
釉薬瓦の特徴として「釉薬によっていろんな色を出せるのも特徴」とあったように、色の選択の幅があります。
形も伝統的で威厳のある古風なものから、デザイン性の高いモダンなものまで幅広くあるようです。
田舎の風景にまだ見られるような昔風の家屋ばかりでなく、都会の風景ともなじむ外観だったりスマートで洗練されたものも最近は多くあるようですよ。
意外と消費者の選択肢も広く、個性を出せるのが「瓦」の屋根なんですね。
瓦屋根のデメリット
・耐震面
・価格面
こちらの瓦屋根の不安をみていきましょう。

震災で倒壊している瓦屋根の家の映像など見られたことがあるかと思いますが、あれはもともと建物自体の躯体が弱かったり古かったりの理由で揺れに耐えられなかったものなのです。
建物自体と瓦の重量とのバランスが合っていれば揺れに耐えられます。逆に言えば軽い屋根材のものでも、建物の躯体が弱ければ壊れてしまいます。
そして瓦が屋根からバラバラと落ちている映像などもありました。瓦がバラバラと落ちるのも、構造上正しいことのようです。
瓦は昔の工法では固定されていませんでした。
揺れに対して建物が崩れてしまう前に、重い瓦をわざと落として建物を守るようにと考えられた先人の知恵なのです。
ですが昭和56年の大改正以降、瓦は固定されるようになり躯体も揺れに耐えられる構造になっています。
屋根材の重い軽いではなく、躯体の強度が問題のようですね。
たしかに最初の段階では高くつくと思われます。新築時の初期費用ですね。
しかし建物にはメンテナンスというものが必要です。屋根材もそう。
瓦は最初のコストはかかりますが、耐久性が抜群に高くメンテナンスも他の屋根材に比べてあまり必要ありません。トータルでみると瓦屋根はコストパフォーマンスが高いのです。
さいごに
瓦屋根のもつ重厚感や耐久性の高さ、コストパフォーマンスの高さなどの魅力。耐震面・価格面などの不安、その問題への様々な対策。
新築する際、改装する際に屋根材を決めたり見直したりされるとき、あらゆる方向から検討し納得のいくチョイスができるお手伝いができるよう、私も勉強していきたいと思います。
それでは本日はこれまで!